wan25 ケアーンテリア
- 原産地:イギリス
- 沿革:ケアーン・テリアはスコットランドのウエストハイランド地方にあるスカイ島原産の使役犬である。テリア種のなかで最も古い犬種といわれている。ジョン・レスリーの『1436年から1561年に至るスコットランドの歴史』のなかで「地を掘って狐、穴熊、カワウソ、山猫などを退治する犬」はこの犬を指していると多くの人に信じられている。
ジェームズ一世(1566〜1625)はこの犬を国の誇りとして「土の犬」をフランス王室への贈り物とした際、二隻以上の船に分乗させるよう命じたほどである。当時この犬は単にテリアと呼ばれ特別に犬種名はなかった。ドッグショーが始まり犬籍簿が整理されるようになって色々な犬種名が考えられたが、スコットランドを代表する適当な地名が他の犬種に先に使用されていたため、やむをえずケアーン(積石)と名乗った。岩場の穴や積石のなかに入って小獣を追い出していたからである。古いテリアで犬種名に地名が使われない例は珍しい。
ケアーン・テリアは改良の過程でさまざまな毛色が作出され、被毛も長くなり、タイプも洗練され、その結果、実猟犬としてよりも家庭犬として身近なものになっていった。イギリスではたちまち人気が上がり、アメリカでも『オズの魔法使い』の”トト”役として人気を博した。
ケアーン・テリアの形成にもっとも影響した犬たちはほとんどが白い毛色をしていたが、1920年代に、これら白色の血統と混じらないように、白色の犬種と掛け合わせることが禁止された。犬種団体がホワイトのケアーン・テリアを公認していた時代もあるが、現在ではケアーン・テリアの毛色は「ホワイト以外の色」と定められている。 - 外貌:機敏で注意深く、作業能力に富んだ、自然な外貌。被毛はダブルコートで、柔らかく密生したアンダーコートと、風雨に強いトップコートを持つ。四肢は頑丈で逞しく、前足に体重をかけるように前傾姿勢で立つ。
- 習性/性格:知的で好奇心が強く、活発。怖いもの知らずで、勇ましい性格であるが、攻撃的ではない。
- 種類/サイズ
■体高 約28〜31cm(体重と釣り合いが取れていること)
■理想体重 6〜7.5kg - 毛色:クリーム、ウィートン、レッド、グレー、ほぼブラックのいずれかの毛色。これらの色のブリンドルはいずれも許容される。耳やマズルは黒っぽいのが典型。
(参考・JKCホームページ他)